e-kyoto「一言コラム」

ガイドブックには載っていない、スキマ情報をご紹介していきます。

西村圭功漆工房

12月16

nisimura お茶の先生のご紹介で、上塗師・西村圭功さんの漆工房(075-202-6255)を訪ねました。
そのままインテリアとして飾れそうなモダンなデザインの茶箱や木目を生かした銘々皿に茶筅筒など、様々な作品を見せて頂きました。
離れて見ると黒一色の棗の数々も、手に抱いて眺めてみるとわずかな光を受けて微妙に刷毛目の違いが感じられます。
例えるなら、闇夜の池にほんの微かにさざ波が立ったかのよう。でも手触りはとてもなめらかで、その繊細さに吸い込まれてしまいそうです。
「漆黒」とはただ一面に真っ黒なのではなく、奥に何かを秘めているような、奥行きと艶がある色を表すのですね。
この日に合わせて設えて頂いたのでしょうか、床の間の大きな漆塗りの花器に目を奪われました。
生地を曲げて、その上から漆を何度も塗り重ねて固めたもの。漆芸の新たな可能性を物語ります。
閑静な住宅街に溶け込む築80年の町家の工房ギャラリー。ご自宅も兼ねているので、ご興味のある方は必ず事前にお問い合わせ下さいね。

2013年12月16日 | 和雑貨, 芸能・アート

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